近藤ばあばのせんそうのはなし

「近藤ばあばのせんそうのはなし」は今回で5回目。大人9名、子ども27名が昭和公民館にばあばの岡山空襲の体験を聞きに集まりました。

ばあばが寄宿舎で寝泊まりしながら師範学校に通っていたころ(現在の高校生)、日本はアメリカと戦争をしていてアメリカの爆撃機が日本中の大きな町から順番に爆弾を落としていたそうです。

岡山空襲にあったのは終戦も間近い1945年6月29日。

その時の記憶をなぞるようにゆっくりとお話してくださいました。

真夜中に突然の空襲警報。戻って来られると信じ吊っていた蚊帳を丁寧に畳んで、夏の肌掛け布団を水に浸し友達と二人で端と端を掴みあって被って逃げたこと、一息つけたと思うと爆撃機が追加の爆弾をたくさん落としてきたこと。
逃げている間も炎と煙で息苦しく布団で顔を覆って息継ぎをしては走り続けたこと。

空襲が止んだのは夜明けごろ。避難所になっていた小学校でおにぎりをもらい、翌朝元いた師範学校目指して歩いたけれど、学校も岡山城も焼け落ちて、街の半分以上が焼け野原。行く道々焼け死んでしまった人たちがたくさん転がっているさまは今でも忘れられない。

岡山空襲の惨状を伝え聞き、倉敷に住むばあばの家族は「京子はもう死んでしまった」と思っていたので、再会したときそれはそれは喜んでもらえたこと。

子どもたちにとってばあばの戦争体験は不思議なことだらけだったようで、お話の後の質問は山ほど来ました。
「どうして逃げ方を知ってるの」
「爆弾の色は何色?どれだけ落ちてきたの」
「他の国とも戦争していたの」

一つ一つ、時には資料を広げて丁寧に答えて下さいました。
今年始まったウクライナの戦争は私の経験した戦争と同じ、酷くみじめなものです。
平和な国に生まれ育ったあなたたちはとても幸せ。どうか元気に育ってくださいね。

テレビの向こうの戦争をどう共感をもって受け止めていくか、平和な毎日をどうしたら守り続けていけるのか・・・
私も改めて考えさせられました。(スタッフ山本)

 

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『近藤ばあばのせんそうのはなし』

昭和20年、ばあばが15歳の時、日本はせんそうをしていました。
岡山にもB29がきて、たくさんのばくだんを落としました。
その時のお話を、みんなで聞いて、感じて、話してみませんか。

語り手 近藤京子さん

小学校の先生をされていた近藤京子さんが子どもにもわかりやすくお話をしてくださいます。もちろん大人も大歓迎!

2022年6月29日(水)
15:00〜16:00 ばあばのおはなし
16:00〜16:30 トークタイム
会場:昭和公民館 第3会議室
参加費:大人200円 / こども無料(おやつ・資料代込)

お申し込み・お問い合わせ → okayama.kurashi@gmail.com