そばがらこんにゃく作り

毎年12月に水内の秋山文子(あやこ)さんのお庭で手ほどきを受けながら開催していた
こんにゃくづくり、今年は新型コロナウィルス流行の状況から、開催できるのかスタッ
フ一同迷いに迷いました。
講師の文子さんのお年を考えると危ないお願いはできない。今回は文子さんの手を借り
ずに私たち昭和暮らしスタッフだけで小さく会を開くことはできないだろうか。

あのおいしいこんにゃくの味は誰かに知ってもらいたい!

そんな今年ならではの事情を理解して、会場と参加者集めに協力してくださったのが保
育所を併設した学童保育施設「あそびのきちおひさま」でした。

土曜日の預かり保育に通う小学生の子たち、園児、未就園児二人を通わせているTさん
ご一家でこんにゃくづくりスタートです。

芋の皮をむいてスライスして茹でる。これだけの作業も芋がこんにゃくだと注意が必要
。かぶれないようにみんなビニール手袋をしてのぞみます。

やわらかく茹でた芋はミキサーでペースト状にし、ボウルに空けたらさらに灰汁を足し
ながら手でこねていくのですがこれがなかなかの力作業、どんどん重くなっていきます
。春になったとはいえ時おり吹く風は冷たく外での作業に子どもたちから「寒い〜」と
声が上がります。

程よくこねあがったこんにゃくを玉に成形しグラグラ煮立つ湯の中にポチャン、ポチャ
ンと入れていけば後は茹で上がるのを待つだけです。

茹で上がったこんにゃくは水で冷やせば出来上がり。待ちに待った試食タイム!

「柔らかい」、「おいしい」
薄く切ってお醤油をかけただけの刺身こんにゃくは市販のものとは全くの別物。なぜか
本当に魚の刺身のような味わいなのです。

お声かけできずリピーターの方達には申し訳なかったけれど、限られた条件の中どうに
か今年も作ることができ、新たにこのこんにゃくのおいしさを知る人が増えたことは何
よりうれしかったです。

後日譚
スタッフたちはその後師匠、文子さんのこんにゃくをいただく機会を得たのですが・・
・私たちのとはやっぱり違う!回を重ねてもなかなか習得しきれないこんにゃくづくり
の奥深さを改めて思い知ったのでした。
次回はまた文子さん指導のもと開催できたらと願っています。

 


作業の合間に灰汁の取り方も体験。蕎麦がら(蕎麦の茎を干したもの)を燃やし炭にな
ったところを水に取りしばらくしたら布巾で濾す。


「実家の庭でやってみます」と余った蕎麦がらをお持ち帰りしたTさんご夫妻。お二人
の言葉の掛け合いも微笑ましくこの会を賑やかにしてくれました。

 

動画はこちらからどうぞ。

 

(スタッフ山本)